2026年6月16日

こんにちは。
方南町呼吸器内科 せきとぜんそくのクリニック 院長の入谷です。
厚生労働省より、2026年度(令和8年度)のインフルエンザHAワクチン製造株が発表されました。
「毎年ワクチンを打っているけれど、中身は同じなの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実は、インフルエンザワクチンは毎年流行予測に基づいて内容が見直されています。
2026年度のワクチン株
今年採用された株は以下の通りです。
A型
A/スイス/6849/2025(H1N1)
A/ミシガン/105/2025(H3N2)
B型
B/東京/EIS13-175/2025(ビクトリア系統)
これらは、世界中で流行しているインフルエンザウイルスの監視結果をもとに選定されています。
なぜ毎年ワクチンの中身が変わるの?
インフルエンザウイルスは非常に変異しやすいウイルスです。
昨年流行したウイルスと今年流行するウイルスは少しずつ性質が異なります。
そのため、
「去年ワクチンを打ったから今年も安心」
というわけにはいきません。
毎年、その年に流行する可能性が高い株を予測してワクチンが作られています。
意外と知られていないワクチンの役割
「ワクチンを打ったのにインフルエンザにかかった」
という話を聞くことがあります。
すると
「ワクチンは意味がないのでは?」
と思われる方もいます。
しかし、インフルエンザワクチンの本当の目的は
感染を100%防ぐことではありません。
むしろ重要なのは
重症化を防ぐ
肺炎を予防する
入院リスクを減らす
高齢者の死亡リスクを下げる
ことです。
特に高齢者や基礎疾患のある方では、その効果が大きいことが知られています。
呼吸器内科医として気になるのは「肺炎」
インフルエンザそのものよりも怖いのが合併症です。
特に
インフルエンザ肺炎
細菌性肺炎
喘息発作の悪化
COPDの増悪
は注意が必要です。
毎年、インフルエンザ感染をきっかけに咳が長引いたり、喘息が悪化したりする患者さんを多く診察しています。
そのため、
「インフルエンザにかからないため」だけでなく、
「肺炎や喘息悪化を防ぐため」
にもワクチン接種は重要と考えています。
今年のワクチン接種もご検討ください
インフルエンザは毎年流行しますが、流行の規模や時期を正確に予測することはできません。
だからこそ、
流行が始まる前の予防が最も大切です。
特に
65歳以上の方
喘息やCOPDなど呼吸器疾患のある方
糖尿病や心疾患のある方
小さなお子さん
受験生
医療従事者
には接種をおすすめします。
今年も流行シーズンに備え、体調管理と予防接種を上手に活用していきましょう。
方南町呼吸器内科 せきとぜんそくのクリニック
院長 入谷 栄一