副鼻腔気管支症候群
副鼻腔気管支症候群

「鼻が原因で咳が長引く病気がある」その代表が、副鼻腔気管支症候群です。
副鼻腔気管支症候群(Sinobronchial Syndrome:SBS)は、鼻の奥にある副鼻腔と、肺につながる気管支の両方で慢性的な炎症が起こる病気です。上気道(副鼻腔)と下気道(気管支)はつながっているため、どちらかに炎症があるともう一方にも影響しやすく、咳や痰が長く続く原因になります。
特に、慢性副鼻腔炎(ちくのう症)を背景に、慢性気管支炎やびまん性気管支拡張症などを併発している状態を指します。8週間以上続く湿った(痰を伴う)咳が特徴で、マクロライド系抗菌薬が有効とされています。
咳は乾いたものではなく、痰がからむ「湿性咳嗽(しっせいがいそう)」が特徴です。喘息のようなゼーゼー・ヒューヒューという音(喘鳴)はあまり見られません。
副鼻腔や気管支の粘膜には、細菌やウイルスを外へ排出する“線毛”という防御機能があります。この働きが低下すると、粘液や細菌がたまりやすくなり、副鼻腔と気管支の両方で慢性的な炎症が起こりやすくなります。
さらに、アレルギー体質や鼻炎、喫煙なども悪化因子となります。こうした要因が重なることで、「鼻→喉→気管支」へと炎症が広がり、長引く咳の原因になります。
副鼻腔気管支症候群が疑われる場合、次のような検査を行います。
気管支炎や軽度の拡張の有無を確認します。
副鼻腔に粘液や膿の貯留、粘膜肥厚がないかを確認します。※
痰に含まれる好中球(白血球の一種)や細菌を調べます。
炎症やアレルギーの程度を確認します。
※CT検査などが必要な場合には、当クリニックから徒歩3分の「方南町駅前クリニック(耳鼻咽喉科)」と連携して検査・治療を行います。
同クリニックには耳鼻咽喉科専門医が常駐し、副鼻腔CTを常備しています。必要に応じてご紹介または連携のうえ、総合的に診療いたします。
次のような特徴がそろう場合、副鼻腔気管支症候群が疑われます。
咳喘息やアトピー咳嗽など、他の「長引く咳」の病気との区別も重要です。診察と検査結果を総合的に判断して診断します。
症状や重症度に応じて、段階的に治療を行います。
痰をやわらかくして排出を促します。
粘膜を修復し、炎症を抑えます。
通常量の1/4〜1/2のマクロライド系抗菌薬(クラリス)を長期間使用し、気道炎症を改善します。
副鼻腔炎が強い場合には、方南町駅前クリニックの耳鼻咽喉科と連携し、必要に応じて外科的治療(副鼻腔手術)をできる病院をご紹介いたします。
鼻と気管支はつながっているため、どちらか一方を放置せず、両方をケアすることが大切です。
副鼻腔気管支症候群は、副鼻腔炎(ちくのう症)と気管支炎が同時に起こる病気で、「たんを伴う咳が長く続く」「後鼻漏や鼻づまりがある」方によく見られます。
方南町呼吸器内科せきとぜんそくのクリニックでは、呼吸器専門医がレントゲン・血液検査・痰の検査などを行い、方南町駅前クリニック(徒歩3分・耳鼻科専門医在籍・副鼻腔CT完備)と連携して、原因を丁寧に見極め、総合的に治療を進めます。
「湿った咳が続く」「鼻の奥から喉に落ちる感じがする」といった症状がある方は、方南町駅徒歩1分の呼吸器専門クリニックへお気軽にご相談ください。
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