胃食道逆流症
胃食道逆流症

「風邪が治っても咳が止まらない」「寝ると咳が出る」そんな症状の原因が、胃からの逆流によることがあります。
胃食道逆流症(GERD)は、胃酸や胃の内容物が食道に逆流して、胸やけやのどの違和感、長引く咳を引き起こす病気です。胃酸は強い酸性のため、食道や喉・気管支の粘膜を刺激し、咳の原因になることがあります。
このように、「のどや咳の症状」が中心となるタイプを咳(せき)型GERDと呼びます。風邪や喘息と見分けがつきにくく、咳が何週間も続く場合に見逃されやすい病気のひとつです。
夜寝るときや食後に咳が強く出る場合、胃酸の逆流が気管を刺激している可能性があります。特に、喘息やアレルギー治療を続けても改善しない咳では、この病気が関係していることがあります。
胃食道逆流症は、胃酸が食道へ逆流しやすくなることで起こります。その背景には、次のような要因があります。
逆流した胃酸が喉や気管支を刺激し、咳・のどの違和感・声枯れなどの症状を引き起こします。
当クリニックでは、問診と診察をもとに、以下の検査・評価を行います。
肺や気管支の異常を除外します。
炎症や感染の有無を確認します。

Fスケール(Fスコア)による症状評価
胃食道逆流症の代表的な質問票(Frequency Scale for the Symptoms of GERD)です。
「胸やけ」「喉の違和感」「咳」「食後の不快感」など12項目を点数化し、
自覚症状からGERDの可能性を客観的に評価します。
咳型GERDの診断にも役立ち、治療効果の確認にも用います。
胃カメラ(上部消化管内視鏡)など、より詳細な検査が必要な場合には、専門クリニックにご紹介いたします。
治療の基本は、胃酸の逆流を防ぐことと生活習慣の改善です。
胃酸の分泌を抑えて粘膜の炎症を改善します。
胃酸の分泌を抑える効果があります。
胃から食道への逆流を減らし、消化を促進します。
これらの薬を組み合わせることで、多くの方で咳や胸やけが改善します。
GERDは、長引く咳の原因の約10〜20%を占めるといわれています。胃酸が喉や気道に逆流すると、粘膜を刺激して咳反射が起こります。
横になることで胃酸が喉に上がり、気管を刺激
夜間の逆流が喉の炎症を残すため
咽喉頭逆流症(LPR)によるもの
咳喘息や後鼻漏(副鼻腔炎)と同時に起こることもあり、当クリニックではこうした複数の咳の要因を総合的に評価して治療を行います。
これらの工夫で、胃酸の逆流を防ぎ、再発を抑えることができます。
胃食道逆流症(GERD)は、胃酸の逆流によって長引く咳や喉の違和感を引き起こす代表的な疾患です。特に「夜になると咳が出る」「朝起きると喉がイガイガする」「胸やけはないが咳が続く」といった方は、咳型GERDや咽喉頭逆流症の可能性があります。
方南町呼吸器内科せきとぜんそくのクリニックでは、呼吸器専門医がFスケール(Fスコア)を用いた症状評価やレントゲン・血液検査を行い、必要に応じて消化器内科と連携し、夜間・朝方の咳や喉の違和感を伴うGERDの診断と治療を行っています。
「夜や朝方の咳が続く」「喉がつかえる感じがある」という方は、方南町駅徒歩1分の呼吸器専門クリニックへお気軽にご相談ください。
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