COPDとは

COPD（シーオーピーディー）は「慢性閉塞性肺疾患」と呼ばれる病気で、長く続く咳や痰、息切れなどが特徴です。

COPDの特徴

• 慢性的な痰がらみ
• 慢性的な咳
• 呼吸困難（息切れ）

初期は階段や坂道で息苦しさを感じる程度ですが、進行すると安静時にも息切れが起き、日常生活に支障をきたすようになります。
主な原因は喫煙で、発症者の約9割が喫煙者です。また、自分で吸っていなくても、家族などのたばこの煙（受動喫煙）によって発症する場合もあります。煙や粉塵などの有害物質が長期間肺に入り続けることで、気道が炎症を起こし、肺胞が壊れていきます。壊れた肺胞は元に戻らないため、早期の発見と治療が何より大切です。
日本では40歳以上の約1割がCOPDと推定されますが、診断・治療を受けているのはそのうちのわずか5％ほどといわれています。「風邪が治らない」「年のせいか息が切れる」と思っている方の中にも、気づかぬうちにCOPDを発症しているケースがあります。

主な症状

• 動いたときの息切れ（階段や坂道など）
• 長引く咳や痰
• 「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった呼吸音
• 痰が増える、痰の色が濃くなる
• 体重減少、食欲低下

COPDの症状はゆっくり進行します。最初は軽い息切れや咳が続くだけですが、放置すると運動時だけでなく、休んでいる時も息苦しくなります。息切れが強くなると運動量が減り、筋力や体力が低下してさらに動けなくなるという悪循環に陥ります。また、栄養不良や感染症のリスクも高くなり、全身に影響を及ぼすことがあります。

原因

COPDの最も大きな原因は喫煙です。

COPDの原因

検査

COPDの診断には、呼吸機能や肺の状態を調べる検査を組み合わせて行います。

肺年齢測定

実年齢と比較して肺の老化度を確認します。肺年齢が高い場合は注意が必要です。

レントゲン・CT検査

肺胞の破壊や肺の過膨張などを確認し、肺がんや間質性肺炎など他の疾患との鑑別にも役立ちます。

治療

COPDは一度壊れた肺を元に戻すことはできませんが、適切な治療により進行を抑えることが可能です。治療の柱は以下の4つです。

予防と日常生活

• 禁煙を徹底する（自分も家族も）
• 室内の換気を良くし、ほこりや煙を避ける
• 風邪やインフルエンザを予防する（ワクチン接種・マスク・手洗い）
• 栄養バランスを整え、体重の変化をチェック
• 適度な運動で体力を維持

まとめ

COPD（慢性閉塞性肺疾患）は、たばこの煙などによって肺の炎症や破壊が進み、「咳が続く」「息切れがする」「痰が増える」といった症状を引き起こす病気です。風邪や加齢によるものと勘違いされやすいですが、早期に治療を始めれば進行を抑えることができます。
方南町呼吸器内科せきとぜんそくのクリニックでは、呼吸器専門医がAI機能搭載レントゲン・呼気NO検査・モストグラフなどを活用し、COPDの早期発見・精密診断・治療に取り組んでいます。禁煙支援、吸入治療、リハビリ指導を組み合わせ、患者様一人ひとりに合わせたサポートを行います。
「つねに痰がからむ」「たばこを吸っていて咳が止まらない」「息切れが増えてきた」と感じたら、方南町駅徒歩1分の呼吸器専門クリニックへお気軽にご相談ください。