呼吸器内科のよくある症状

呼吸器内科では、咳・喘息・息苦しさ・たん・呼吸の違和感など、呼吸に関わる症状を専門的に診療します。
「風邪が治っても咳だけ続く」「夜や朝方に咳き込む」「咳止めを飲んでも良くならない」そんな症状の背後には、喘息、咳喘息、後鼻漏、アレルギー、胃酸の逆流(逆流性食道炎)などが隠れていることがあります。
当クリニックでは、呼吸器専門医がAI搭載レントゲン・呼気NO検査・モストグラフなどを用いて、原因を正確に見極めます。検査はすべて院内で完結でき、結果も当日説明が可能です。
治療では、咳止めで一時的に抑えるのではなく、炎症やアレルギーといった「咳のもと」から改善する根本治療を行います。症状の背景を丁寧に説明し、患者様が納得して治療を受けられるよう心がけています。
「この咳、まだ風邪かも?」と思うときこそ、呼吸器専門医の受診をおすすめします。
よくある疾患
- 長引く咳
- 慢性咳嗽(がいそう)
- 気管支喘息(ぜんそく)、咳喘息
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 百日咳
- 肺炎(マイコプラズマ肺炎含む)
よくある症状
- 咳が止まらない
- 長引く咳
- 痰が絡む
- 痰が切れない
- 息切れしやすい
- 風邪が治りづらい
- 咳で目覚める
- ぜーぜー、ヒューヒューなどの呼吸音がする
- かぜとは違う突発的な咳
- 喘息と言われたことがある
- 風邪のあと、咳だけ長引く など
慢性咳嗽・長引く咳
咳嗽(がいそう)とは、一般的に「咳」のことを指します。本来は、気道に侵入した異物やウイルスを排出するための自然な防御反応ですが、咳が長期間続く場合は注意が必要です。8週間以上続く咳を慢性咳嗽(まんせいがいそう)といい、治療が必要な病的な状態を示します。
咳は、持続期間によって「急性咳嗽(3週間以内)」「遷延性咳嗽(3〜8週間)」「慢性咳嗽(8週間以上)」に分類されます。原因は、風邪や感染症、アレルギー、後鼻漏、喘息、胃酸逆流など多岐にわたり、放置すると体力の消耗や睡眠障害につながることもあります。
また、痰が出ない乾性咳嗽と、痰がからむ湿性咳嗽に分けられ、それぞれで原因疾患や治療法が異なります。当クリニックでは、これらの原因を専門的に見極め、咳のタイプに合わせた最適な治療を行っています。
気管支喘息
気管支喘息は、気道である気管支に慢性的な炎症が起こり、空気の通り道が狭くなる病気です。炎症によって粘膜が腫れ、痰が増えたり、気管支の筋肉が収縮することで、咳や「ヒューヒュー・ゼーゼー」といった喘鳴(ぜんめい)、息苦しさなどの症状が現れます。
発作や悪化の原因には、乾燥した空気、ハウスダスト、タバコの煙、花粉、風邪、ストレスなど、さまざまな刺激が関係します。日本では特にアレルギー体質が関与することが多く、治療ではアレルゲンの特定と回避、吸入薬や抗アレルギー薬による炎症のコントロールが重要です。
当クリニックでは、呼吸器専門医が患者様一人ひとりの症状や生活環境に合わせ、発作を起こさせないための予防的治療を重視しています。咳や息苦しさが続く方は、早めにご相談ください。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、タバコの煙や大気汚染などの有害物質により、気管支や肺が慢性的な炎症・損傷を受け、呼吸がしにくくなる病気です。日本では喫煙が最大の原因とされ、「肺の生活習慣病」とも呼ばれます。
初期は自覚症状が少なく、ゆっくり進行するのが特徴です。炎症により気道が狭くなり、肺の奥にある「肺胞(はいほう)」が壊れて空気の出し入れがしづらくなることで、息切れや咳、痰が続く、階段で息が上がるといった症状が現れます。重症化すると、酸素を十分に取り込めなくなり、低酸素状態を引き起こすこともあります。
治療の基本は禁煙です。さらに、吸入薬(気管支拡張薬・吸入ステロイド)で炎症や気道の狭さを改善し、呼吸リハビリテーションで呼吸の効率を高めます。当クリニックでは、呼吸機能検査などで早期発見・早期治療を行い、進行を抑えるサポートをしています。
肺炎
肺炎は、細菌やウイルスなどによる感染性のものと、アレルギー反応や薬剤による非感染性のものに大きく分けられます。感染性肺炎の多くは、細菌やウイルス、真菌などの微生物が原因で発症し、特に高熱や黄色い痰を伴う激しい咳が特徴です。
一見すると風邪のように見えることもありますが、発熱や強い咳、痰の症状が1週間以上続く場合は肺炎を疑う必要があります。通常、体には異物を排除する防御機能がありますが、免疫力が低下していると肺まで炎症が及びやすくなります。特に高齢者や基礎疾患のある方は注意が必要です。
治療は原因に応じて異なり、細菌性肺炎では抗菌薬の投与が効果的です。一方、ウイルス性の場合は抗菌薬が効かないため、解熱剤・去痰薬・鎮咳薬などによる対症療法を行います。当クリニックでは、レントゲンや血液検査を行い、肺炎の種類や重症度を迅速に診断し、適切な治療へつなげます。
百日咳
百日咳は、長く続く激しい咳が特徴の感染症です。原因は「ボルデテラ・パータシス」という細菌で、咳を通じて人から人へうつります。初めは風邪のように、くしゃみ・鼻水・軽い咳から始まりますが、次第に発作的な咳込みが起こるようになり、息を吸うときに「ヒュー」という音が出たり、咳き込みすぎて嘔吐することもあります。
咳が長く続くことで体力を消耗し、夜も眠れないほどになることがあります。特に乳幼児や高齢の方では重症化しやすいため注意が必要です。
治療は、原因菌に対する抗菌薬(マクロライド系)と、咳を和らげるお薬を用います。早期に治療を行うことで、症状の悪化や家族への感染拡大を防ぐことができます。
「咳が長く続く」「咳や息を吸うと肋骨が痛む」などの症状がある方は、我慢せずに早めにご相談ください。
気管支炎
気管支炎は、気管支に炎症が起こる病気で、原因や経過によって「急性気管支炎」と「慢性気管支炎」に分けられます。
急性気管支炎は、主にウイルスや細菌感染によって発症します。風邪の延長のように始まり、強い咳や痰、発熱、胸の違和感などが現れるのが特徴です。多くはウイルスが原因のため、抗ウイルス薬がない場合は、咳や熱を和らげる対症療法を行います。鎮咳薬、去痰薬、解熱鎮痛薬などを用いながら、症状を軽減し自然治癒を促します。
一方、慢性気管支炎は、喫煙や大気汚染、アレルギーなどの刺激が長期的に続くことで発症し、代表的な疾患がCOPD(慢性閉塞性肺疾患)です。慢性的な咳や痰が続く場合は、単なる風邪ではなく、早めの受診が大切です。当クリニックでは、呼吸器専門医が検査を行い、原因に合わせた適切な治療を行っています。
心臓喘息(心不全)
心臓喘息は、気管支の病気ではなく、心臓の働きが低下することで起こる呼吸の症状です。心臓のポンプ機能が弱くなると、肺に血液がうっ滞し、肺に水分がたまって(肺うっ血)呼吸が苦しくなります。その際、ゼーゼー・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)が出るため、「喘息」と呼ばれていますが、実際には心不全の一症状です。
夜間や明け方に突然、咳や息苦しさで目が覚めることが多く、横になると苦しくなり、座ると楽になるのが特徴です。風邪や気温の変化、過労、塩分のとりすぎなどが引き金になることもあります。
治療では、心不全を改善することが第一です。利尿薬で体の余分な水分を減らしたり、心臓の働きを助ける薬を用います。気管支拡張薬は基本的に効果が少ないため、自己判断で喘息薬を使うのは注意が必要です。
夜間の咳や呼吸苦が続く方は、早めに医師へご相談ください。心臓と肺、どちらの原因かを正確に見極めることが大切です。
胃食道逆流症
胃食道逆流症(GERD:ガード)は、胃酸が食道に逆流して炎症を起こす病気です。通常、食道と胃の間には逆流を防ぐ仕組みがありますが、その働きが弱まると、胃酸が食道に上がってしまい、胸やけ、のどの違和感、咳、声のかすれなどの症状が現れます。
特に「風邪ではないのに咳が長く続く」「横になると咳き込みやすい」「朝起きると喉がイガイガする」といった場合は、逆流性咳嗽と呼ばれる、胃酸の逆流による咳の可能性があります。
原因には、食べ過ぎ、脂っこい食事、アルコール、肥満、加齢、姿勢などの生活習慣が関係しています。治療は、胃酸の分泌を抑える薬や、逆流を防ぐ生活改善(食後すぐに横にならない・枕を高くするなど)を組み合わせて行います。
長引く咳や胸やけでお悩みの方は、呼吸器内科での評価をおすすめします。咳の原因が胃からきていることもありますので、ぜひ一度ご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気です。睡眠中に10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上ある場合に診断され、放置すると高血圧や心臓病、脳卒中などのリスクが高まります。
寝ている間に呼吸が止まると、体が酸素不足になり、無意識のうちに何度も覚醒してしまいます。そのため、熟睡できず、日中の強い眠気や集中力の低下、頭痛、倦怠感などの症状が出ます。
原因は、肥満やあごの形、加齢、アルコール、喫煙などが関係しています。「いびきが大きい」「寝ている間に息が止まっていると言われた」「朝起きても疲れが取れない」という方は注意が必要です。
当クリニックでは、自宅でできる簡易睡眠検査を行い、重症度に応じてCPAP(シーパップ:持続陽圧呼吸療法)などの治療を行います。思い当たる症状がある方は、お早めにご相談ください。
各種健康診断も対応しております
就職や転職時の雇用時健診、定期的な「健康チェック(定期健診・区民健診)」などを行っています。雇用時健診は、当日中の結果発行にも対応しており、お急ぎの方も安心です。
- 雇用時健診の書類をすぐ提出したい
- 区民健診を近くで受けたい
- 肺がん検診をAIを駆使した最先端機器で受けておきたい
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方南町呼吸器内科では、AI対応の胸部レントゲン装置や迅速血液検査装置、尿検査、心電図などを院内で実施できます。呼吸器専門医による胸部(肺)の評価もあわせて行います。健康管理のきっかけとして、どうぞお気軽にご利用ください。
雇用時健診なら当日発行
就職・転職時に必要な健康診断をスピーディーに実施しています。当日中に結果を発行できるため、急ぎの方も安心。血液検査や胸部レントゲンなどを院内で完結し、正確で効率的な健診を行います。
肺がん検診
勝榮会グループでは、年間1,000名以上の健診を、呼吸器内科専門医6名とAI技術を活用して実施しています。最新のAI搭載レントゲン装置により、肺のわずかな異常も見逃さず、早期発見・早期治療につなげます。喫煙歴のある方や咳、息切れが気になる方は、ぜひ一度検査を受けてみてください。
区民健診
杉並区・中野区の区民健診・特定健診に対応しています。生活習慣病の早期発見・予防のためにも、年に一度の健診を。待ち時間が少なく、快適に受診いただけます。