長引く咳の原因
長引く咳の原因

「風邪が治ったのに咳だけが消えない」「もう何週間も咳が続いている」そんな経験をされたことはありませんか?
咳が長く続くと、体力だけでなく気持ちも消耗してしまいます。
実は、その背景には風邪以外の原因が隠れていることがあります。
ここでは、代表的な原因をわかりやすく紹介します。
ゼーゼー音がなく、咳だけが続くタイプの喘息です。夜間や朝方に咳き込みやすく、会話や運動中に出ることもあります。
一見「風邪の残り」と思いがちですが、放置すると本格的な気管支喘息に移行することもあります。
吸入ステロイドによる早期治療で改善が期待できます。
気管支の炎症によって呼吸がしにくくなり、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった呼吸音(喘鳴)や息苦しさを伴います。
ほこり、気温差、たばこの煙など、わずかな刺激でも発作が起こることがあります。
咳だけが続いている段階で適切に治療を始めることが大切です。
鼻の奥から喉へ鼻水が流れ落ちる状態を「後鼻漏(こうびろう)」といいます。
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)があると、知らないうちに鼻水が喉へ回り、気管を刺激して咳を引き起こします。
「喉の奥がムズムズする」「痰がからむ感じがする」といった症状は要注意。
横になると咳が強くなることが多く、朝起きたときに咳が出やすいのも特徴です。
胃酸が食道や喉に逆流して炎症を起こす病気です。
強い酸性の胃酸が粘膜を刺激し、しつこい咳やのどの違和感、胸やけなどを引き起こします。
食後すぐに横になる習慣がある方、肥満やストレスが多い方に多くみられます。
生活習慣の見直し(食後にすぐ横にならない、寝る前の食事を控える)で改善することもあります。
たばこの煙や大気汚染などの刺激が長期間続くと、気管支が慢性的に炎症を起こし「慢性気管支炎」となります。
咳や痰が3か月以上続く場合は要注意です。
特に喫煙者の方では、慢性閉塞性肺疾患(COPD)が隠れている可能性もあります。
COPDは息切れ・痰・咳を特徴とする進行性の肺の病気で、早期発見が非常に重要です。
風邪やインフルエンザなどの感染が治ったあと、咳だけが残る状態です。
ウイルスや細菌で傷ついた気道の粘膜が敏感になり、少しの刺激でも咳が出やすくなってしまいます。
ほとんどの場合、時間とともに治まりますが、長引く場合は専門的な治療が必要です。
精神的なストレスや緊張状態が続くと、自律神経のバランスが崩れ、気管支が敏感になります。
「検査では異常がないのに咳が止まらない」という場合、心因性の要素が関係していることもあります。
リラックス法や睡眠の質を整えることが改善につながるケースもあります。
咳の原因は1つとは限りません。
たとえば、アレルギー性鼻炎に胃食道逆流症が加わっていたり、軽い喘息にストレスが重なって咳が強くなることもあります。
そのため、総合的に診断できる呼吸器内科での検査が大切です。
方南町呼吸器内科せきとぜんそくのクリニックでは、以下のような検査で原因を詳しく調べます。
肺や気管支の状態を確認
肺活量・気道の通りを測定
軽度な気道抵抗の変化を評価
気道の炎症を数値で確認
花粉・ダニ・ハウスダストなどを特定
正確な診断がつくことで、咳の根本的な治療へつながります。
長引く咳の原因は一つではありません。
咳喘息、アレルギー、胃酸逆流、喫煙、ストレスなど、いくつもの要因が関わっていることがあります。
「市販薬を飲んでも治らない」「夜だけ咳が出る」といった場合は、早めに呼吸器専門医へご相談ください。
方南町呼吸器内科では、原因を丁寧に見極め、咳止めに頼らない根本治療を目指しています。
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