咳喘息とは

咳喘息は、慢性的に咳が続く原因の中で最も多い疾患の一つで、気管支喘息の仲間（亜型）とされています。

咳喘息の特徴

• 咳は続くが、喘鳴（「ヒューヒュー」「ゼーゼー」）はない
• 喘息の治療により咳が改善する
• 喘息への移行に注意が必要

一般的な喘息と異なり、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった喘鳴（ぜんめい）はなく、咳だけが続くのが特徴です。
2〜3週間以上咳が続き、特に夜間から明け方にかけて悪化するのが典型的です。季節の変わり目や気温差、気圧の変化で症状が強まることも多く、風邪が治った後も咳だけ残るという方は要注意です。
咳喘息は女性に多く、アレルギー体質の方に起こりやすい傾向があります。放置すると約3割が気管支喘息に移行するため、早期診断と治療が重要です。

主な症状

• 2週間以上続く咳（とくに夜間・明け方に強い）
• 風邪のあとも咳だけが残る
• 痰や発熱がほとんどない
• 喉の違和感やしめつけ感
• 寒暖差や運動、においなどで咳が悪化する

咳喘息は、気道がアレルギー性炎症を起こして過敏になることで発症します。
風邪と間違われやすく、「そのうち治る」と思って放置すると悪化してしまうことがあります。

• 喘鳴（「ヒューヒュー」「ゼーゼー」）はない
• 寝る前、深夜、早朝に咳が悪化する
• 喉のイガイガや締めつけ感、胸の違和感を感じることがある

原因

咳喘息の明確な原因はまだ解明されていませんが、アレルギー反応や生活環境の影響が関係していると考えられています。

主な要因

• ハウスダスト・ダニ
• ペットの毛やフケ
• 花粉
• 風邪などの感染症
• 気温・気圧の変化
• ストレス
• 胃酸の逆流（逆流性食道炎）

また、「副鼻腔気管支症候群」など、他の疾患が関係している場合もあります。原因が複数重なっていることも多く、正確な診断が欠かせません。

検査

咳喘息の診断では、まず咳の性状や経過を詳しく問診します。夜間に多いか、煙や冷気などの刺激で悪化するかなどを確認します。

胸部レントゲン

肺炎・肺がんなど、他の疾患との鑑別に用います。

治療

咳喘息の治療は、気道の炎症を抑え、過敏性を改善することが目的です。

予防と生活の工夫

• 室内を清潔にし、ほこり・ダニを除去する
• 風邪・インフルエンザを予防（手洗い・うがい・ワクチン）
• 乾燥・寒暖差に注意し、マスクで喉を保護する
• 喫煙・受動喫煙を避ける
• ストレスや睡眠不足をためない

咳喘息は生活習慣や環境によっても悪化しやすいため、日常的なケアが重要です。

まとめ

咳喘息は、「咳が続くのに、熱や痰がない」といった症状が特徴の呼吸器疾患です。そのまま放置すると気管支喘息に進行する可能性があるため、早めの受診と治療が大切です。
方南町呼吸器内科せきとぜんそくのクリニックでは、呼吸器専門医が呼気NO検査・呼吸機能検査・AI搭載レントゲンなどを用い、原因を丁寧に見極めます。吸入ステロイド治療や生活指導を組み合わせ、再発を防ぐサポートを行っています。
「夜になると咳が止まらない」「風邪のあとから咳が長引いている」と感じたら、方南町駅徒歩1分の呼吸器専門クリニックへお気軽にご相談ください。